アトリエ通信

2021.5May

緊急事態宣言 と 緊急事態条項 この2つの違いを理解できますか?

緊急事態宣言 と 緊急事態条項 この2つの違いを理解できますか?

このコロナ騒ぎのさなかに、マスコミに取り上げあられることもなく、“国民投票法”(憲法改正の際に行う国民投票の仕組みや手続きなどを規定したもの)、CM規制に関する改正が、今国会で成立されようとしています。

憲法改正に向けての動きが活発になってきました。コロナ以上に私たちの暮らしにかかわる大問題です。世論調査では、「憲法改正の必要がある」と答えた人が3割を超え、「憲法に緊急事態条項を設けることに賛成か?」という質問に賛成の人は6割を超えています。

緊急事態宣言緊急事態条項。この2つの違いは理解できますか?

緊急事態宣言は法律 緊急事態条項は憲法の話し 、と考えるとわかりやすいです。

憲法は、「~の義務」というように、国民が守るものと思っていませんか?憲法は国家権力が暴走しないように、国民が国に対して守ってもらうルールです。

法律は、国から国民に守ってもらうルールを定めたものです。

緊急事態宣言は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために法律に基づいて宣言されたものです。国民に対しての制限力がないので、あくまでも「お願い」という捉え方です

緊急事態条項は、災害や戦争などが始まった場合に、政府が権限を持って人権を制限する事を言います。これはあくまでも緊急時のみの適用で、国民の命を守るための措置だと言われています。基本的に100日間と決まっていますが、国会の承認によって延長することも可能です。緊急事態条項の場合は緊急事態宣言よりも権力が強いので「総理大臣の言う事は絶対!」という事が可能になってしまいます。お願いというよりも命令に近い方法なので、従わない場合に罰則を設ける事も可能となります。

戦争前の「大日本帝国憲法」では、内閣が独自に使える権限が定められていました。さらにはナチスドイツでもこのような強権が使われ、国の支配を強化していきました。当時のドイツ国民は、不況とソ連の恐怖におびえ集団で考えることを放棄し、ヒトラーを支持していきました。そのような事があったため、日本国憲法では国民の自由を尊重するため緊急事態条項がありません。不況と恐怖という、今の日本とかつてのドイツとの、共通点もあり危機感を感じます。

緊急事態宣言を何度も繰り返し「必要だ!」と思わせておいて、緊急事態条項と混乱させているかもしれません。判断力が落ちると、惑わされます。

今まではのんびり少人数で行っていた「憲法と社会福祉の会」ですが、これは是非、みなさんと考えていきたいです!!なかなか自分一人では考えを深めることが難しいと思われる方も、一緒に憲法改正案について、世の中に起こっていることを観察しながら、勉強をしませんか?

憲法と社会福祉の会 テーマ「緊急事態条項について」

6/2(水)13:30~ ほのか薬局にて開催します。

参加費:資料代として1000円 

ご参加をお待ちしております!!090-1011-7324(大井)

 

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