アトリエ通信

2021.2February

アトリエの子供の成長から学ぶこと

子供のアトリエに長く通っておられるAさんは、幼稚園から始め現在小学校高学年です。 

小学2年の時に、一緒の時間になった高学年の子の縫い物を見て興味を持ち自分でもしてみたいと真似から始め、3年生になると、枕、手さげバックなど、実用的なものを作り始めました。このころは妹に真似されると嫌がり、周囲に気が散って縫い目が乱れたりしていました。 

3年の後半では、“人形の着物”を作りたいと、高度な事に挑戦しますが難しいので、大人にやってもらいたがり、。指示に従おうとする感じがありました。結果しんどくなって途中でやめてしまいました。

4年生になると挑戦しても諦めやすくなり、あまりしなくなりました。その頃は別の作品が多くなりますが、本来マイペースなAさんが、なかなか自分に集中することができなくて、人の真似や手伝いが多い傾向が見られました。

 

しかし、また自分なりの縫物をはじめ、先日のアトリエでは学校で習ったナップサックを復習、ミシンを使って一から大人の手助けを借りることなく短時間で丁寧に見事に仕上げました。

さらにすごいなあと思ったのは、自分のことをしつつ、その様子をみて真似したいといった下の子たちサポートも両立していたことです。

 

 Aさんは、大きい子の真似から始めて自分なりの縫物を試していきました。人に頼って難しいことをしようとしたり、自分に自信がない時期もありましたが、あきらめずに努力して、自信をつけることができると、小さな子たちが真似したいという気持ちを無下にすることなくサポートする方に力を注いでいました。自分の世界を確立したらこそ、他者の世界も大切にできます。

人の行動から気づき学ぶこと、自信をつけること、自分も人も大事にしていくこと。実はこれは、克服できていない私の課題だと気づきました。アトリエのサポートは、子どもたちから学ぶことばかりです。 (文:大井)   

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