アトリエ通信

2021.11November

マートルレインピクルスさんとの出会いから 三原のんびり市出店へ

月舟苫家さんから、自然栽培で野菜やお米を育てておられる、広島県三原市の「マートルレインピクルスさん」をご紹介頂き、2年前から定期購入をさせて頂いています。自然栽培はどうしても収穫量が一定しません。そこで数軒の農家で「ゆうきの環かざぐるま」というグループを作り、野菜を出し合ってセットにして、旬のもの送って下さっています。味が濃くてしっかりしていてとってもおいしい野菜です。また、スーパーでは目にしない野菜もいただくことができます。そのご縁から、マートルさん、きはら楽観堂さん(カレー)、ソイネパンさん、mitsucoさんなどが出店されている三原駅前の「日曜のんびり市」というマルシェにお声掛けをいただきました。このマルシェはマートルさんのお野菜のように、おいしくて身体によいもの、自然素材の雑貨などがならぶ楽しいイベントです。面白いなと思ったのは、主催者がいないというところ!出店する人みんなで協力しあって、集まった人とその場で相談しながらやっていくというスタイルでした。

10月に手仕事サークルの仲間と一緒に出店させていただきました。テント・机・イスなどは自分たちだけの設営ではなくて、みんなで協力したり、困ったときはみんなで助け合うとても暖かい雰囲気でした。

 ほのか薬局からは「つまみ細工」、薬局で取り扱っている「もち米飴」「アルデバラン布ナプキン」を販売。この日は親子連れも多く、ワークショップ(つまみ細工のパーツを選んで金具をつける)が盛況。今回はつまみ細工を作ったSさん本人が参加され、お客さんに直接アドバイスできました。やはり制作者が直接というのは、想いがよく伝わることを実感しました。マートルさんもストラップを作られました。子供のように全身で楽しまれつつ、作品に敬意を払っておられると感じました。

 「もち米飴」を、出店者さんたちが多数、手に取ってくださいました。さすが、自然で身体によいものを大事にしておられる方々は、もち米飴の良さがわかるのだなと思いました。

 この出店者さんの様子を見て、ご自分の作ったものに自信と愛情を持っておられるのと同じだけ、他の人の物も大事に思い、敬意を払っておられるのだと感じました。「それが自分軸というもの」と腑に落ちました。

 今回DMを書くにあたり、2年前にマートルさんの畑の見学に行ったときのことを振り返り思い出しました。あちこちにある10か所以上の畑を、土や草と対話しながら、ほぼ一人で作業しておられました。「食べる人が、元気になる野菜を作りたい。そのためには農法よりも、作る人が元気であることが大事。」と見えないエネルギーの事をお話されました。ほんのわずかなプランター栽培で弱音を吐いている私からみれば、気の遠くなるようなことです。マートルさんだけではなく、ここに集うみなさんも、きっと同じようにそれぞれの世界を大事に、日々積み重ねておられるのだろう。自分軸はそういう自然と人間、自己と他者など日々のなりわいの中でできてくるものなのかと気づきました。ここに集う様々のお店の商品や、つまみ細工、もち米飴、布ナプキンにあたたかいエネルギーを感じました。

私は自分軸がなく、大事なものをすごく軽く扱っていると思いました。自分の都合を優先し、相手を大事にする思いが欠けていることに気づきました。それが様々な失敗の原因です。いつも、自分ではなかなか気づくことができませんが、今回振り返ってみて、やっと気づいたことがありました。まだまだ気づかないことがあると思いますが、少しずつでも気づきを増やしていこうと思います。文:大井

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