2018年3月

 日本の伝統文化と陰陽五行のセミナーの3年間

2015年9月から2ヶ月に一度のペースで日本の伝統文化と陰陽五行のセミナー』を行ってきました。そのために、あらゆる学者の執筆を読んできましたが、それらの学者がどの古文書を参考にしているかが参考になります。

古文書には、史実に即した
古記録というものと、歴史文学のような回想録というものがあり、回想録は英雄伝説にするために多くの部分が書き換えられています。今問題になっている書き換え問題は、古の頃から普通に行われている。そして、教科書も時代によってはこの書き換えられた「美しい歴史」によって教育がなされていたことが多い。

このセミナーを開講したきっかけは、自分が学生時代に教科書に対して感じた違和感を解消したいという気持ちになったからです。教科書で教えられていない真実の史実に即した古記録や科学的な検証をモットーにして、2ヵ月に一度のペースでやってきましたが、長期戦になってしまいました。ここまで見ていくと民族の特性がわかってきて、さらに次なる研究課題が出てきたため、キリをつける意味で、本セミナーは今年の7月までとする予定です。

 古文書を読み解き、最近TVでも活躍する磯田道史さんをご存知でしょうか?磯田さんは、古記録と回想録を照らし合わせながら、一般の人々にもわかりやすく
日本で何があったのかと伝えることが特に重要と思われています。この方の著書には私はすーっと腑に落ちることが多かった。歴史の中の流れに自然と即していくから、納得の行くところが面白い



このセミナーを行っている時に気づいたのは、日本には上図のような2つの流れがあるということです。1つは大陸の文化に敏感で、華麗な大陸文化を早く取り入れ、流行らせるタイプ。このタイプは経済発展を生み出して、豊かで便利な暮らしを作っていき、美談の多い回想録を好みます。欠点としては飽きやすく、利益を追い求める傾向で、本質的なものは低下する。もう1つは、伝統を継承するタイプで地道で利益より本物思考、質的なこだわりがあるタイプ。本質を追求するので歴史書は古記録が大切になりますが、流行もなければ経済発展もないので、人工的には減少傾向。まさに陰と陽の二極化です。

磯田さんは現代のように変化が激しく、どこに向かっているかわからなくなる時代には、『通史的思想』といって歴史の流れをとらえて全体を見ていく必要があると言い、日本がなんであったかを史実に基づいて見ていく必要があると言います。
そして今、本質を求め心理を追及しようとする本物志向の若者が増えてきています。しかも精神性が高く、利益や合理性を追い求めません。昭和の高度成長時代に失いかけた日本の文化に危機感を持った若者の遺伝子が目覚めているのでしょうか。

文化は時代や、風土気候による「衣食住」の環境のもとに発展すると私は考えます。日本の伝統文化がそこに住む人間の身体性や精神性を教えてくれる。今を生きる私は歴史という大河の流れの一滴だということを知ることにもなるのです。日本人は元々気候変動が豊富で多様性を好み、偏らない生活に幸せを感じる民族。その流れを見直してみませんか?夏以降にダイジェスト版の「日本の伝統文化と陰陽五行」のセミナーを企画していますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。